EX-350

接着系アンカー 「カートリッジ型」ARケミカルセッター® EX-350

接着系あと施工アンカーカートリッジタイプ。
エポキシ樹脂採用の350ccタイプ

EX-350
EX-350

エポキシ樹脂の採用により、高い接着強度を実現。
チクソ性の付与により、天井方向への施工でも液ダレしません。

製品構造

高性能エポキシ樹脂の採用により強固な固着力、高い信頼性を確保します。
又、チクソトロピー性を付与することにより、壁・天井施工での液ダレを減少しました。

EX-350製品構造
EX-350
主剤 硬化剤
主成分 ビスフェノールA/F型
エポキシ樹脂
変性脂肪族ポリアミン
比 重 1.30 1.30
外 観 白色パテ状 黒色パテ状
混合比 2 : 1
容量 350cc
■チクソトロピー性付与により、壁、天井方向への施工が可能で施工方法が簡単で工期を短縮
従来の現場調合タイプのエポキシ樹脂による壁方向の施工に必要な、空気抜き用パイプのセットやシール処理などの工程が不要。工期の短縮に大きく貢献します。
■幅広い形状、材質のボルトに対応可能
L字筋,U字筋への施工が可能です。インサートやセラミックアンカーもOK。(但し丸棒には使用できません。)
■穿孔条件自由、長孔施工も容易
穿孔径が自由に決められ、穿孔長は設計荷重に応じて決定します。長孔施工への対応も容易です。
■幅広い母材への適用可能
コンクリート、岩盤、ALC、中空母材、レンガ等に使用できます。
■ゴミの低減
使用後はフィルムが小さくたたまれるので、ゴミの量を低減できます。
■主剤・硬化剤の混合が目視確認できる
黒色硬化剤の使用により、主剤と硬化剤の混合を目視確認できます。
■長い可使時間と早い硬化時間
40℃での可使時間は12分と余裕があり、夏場の大径、長孔に適しています。5℃でも1日で硬化しますので、工期短縮に貢献します。
■在庫管理の簡素化、長期保存可能
全サイズのアンカーボルトを1品種で対応するため品種ごとの在庫管理が不要です。
■確実な混合・安定した強度
カートリッジタイプなので、現場調合ような手間が不要。ミキシングノズルで確実に混合され安定した強度を発揮します。
■湿潤面でも使用可能
湿潤面でも強度をほとんど落とすことなく施工できます。(湧水のある孔では使用できません。)尚、水孔施工については、当社へご相談ください。

施工例<埋込長8dの場合>

使用ボルト
異形棒鋼
穿孔径
(mm)
穿孔長
(mm)
長期許容
引張荷重
kN
短期許容
引張荷重
kN
必要
樹脂量
(cm3)
カートリッジ
1本当りの
施工本数
(本)※
M10
W3/8
D10
12
12
12
80 9.4
14.2
5.3

4.1

56

73

M12
W1/2
D13
14
14.5
16
100 13.7
20.6
8.4

9.0

35

33

M16
W5/8
D16
18
18
20
130 25.4 38.1 15.2

18.0

19

16

M20
W3/4
D19
23
23
24
160 38.3
57.5
32.7

31.8

9

9

M22
W7/8
D22
25
26
28
180 47.4
71.2
40.5

49.3

7

6

M24
W1
D25
28
30
32
190 52.2 78.4 59.8

67.7

5

4

M30
W1・1/4
D32
35
37
40
240 71.1 106.7 115.0

133.0

2

2

M36
W1・1/2
D38
42
44
48
290 92.8 139.3 198.0

233.0

1

1

M42
W1・3/4
D41
52
54
55
340 117.5 176.2 409.0

422.0

カートリッジ

2本必要

M48
W2
D51
60
62
65
380 139.7 209.6 634.0

604.0

カートリッジ

2本必要

施工例<埋込長10dの場合>

使用ボルト
異形棒鋼
穿孔径
(mm)
穿孔長
(mm)
長期許容
引張荷重
kN
短期許容
引張荷重
kN
必要
樹脂量
(cm3)
カートリッジ
1本当りの
施工本数
(本)※
M10
W3/8
D10
12
12
12
100 9.4
14.2
6.7

5.1

44

58

M12
W1/2
D13
14
14.5
16
120 13.7
20.6
10.1

10.8

29

27

M16
W5/8
D16
18
18
20
160 25.6 38.4 18.8

22.2

15

13

M20
W3/4
D19
23
23
24
200 38.3
57.5
41.0

39.9

7

7

M22
W7/8
D22
25
26
28
220 47.4
71.2
49.6

60.4

6

4

M24
W1
D25
28
30
32
240 55.3 82.9 75.7

85.7

3

3

M30
W1・1/4
D32
35
37
40
300 87.8 131.8 144.5

166.5

2

1

M36
W1・1/2
D38
42
44
48
360 124.9 187.4 245.6

289.3

1

1

M42
W1・3/4
D41
52
54
55
420 158.7 238.1 505.9

522.1

カートリッジ

2本必要

M48
W2
D51
60
62
65
480 196.6 294.9 780.8

743.8

カートリッジ

2本必要

※許容引張荷重は、Pa=min[Pa1、Pa2、Pa3]の算定値Fc=21N/m2、使用ボルト(MねじSS400)。
※必要樹脂量は20%の余剰樹脂を見込んでいます。
※カートリッジ1本当たりの施工本数は目安です。
 (上段:Mねじ、下段:異形棒鋼)

使用方法

カートリッジ(フィルムパック)を専用ホルダーに挿入します。確実に奥まで挿入してください。ピストンが挿入側に寄っている場合は、そのままフィルムパックを挿入して、ピストンを押し戻してください。   カートリッジの吐出口にミキシングノズルを締めこみます。   ディスペンサーのトリガーを完全に前に押し出し、ピストンロッドを全部引き出します。   図を参考に、カートリッジ(フィルムパック)を挿入したホルダーをディスペンサーにセットします。   ディスペンサーのトリガーを引くと、カートリッジ(フィルムパック)が自動開封します。ハンドディスペンサーを使用する場合、カートリッジ(フィルムパック)が開封されるまでトリガーを引きます。開封時には「パチッ」と音がし ますので、必ず開封されたことを確認してください。

※上の図をクリックすると大きな写真になります。

【注意】

  • 挿入方向を確認してください。挿入方向を誤ると使用できません。
  • カートリッジ(フィルムパック)はホルダーの奥までしっかり入れてください。
    液漏れの原因になります。
  • 専用のミキシングノズルを使用してください。
  • ミキシングノズルはしっかり取り付けてください。液漏れの原因となります。
  • 新しいカートリッジ(フィルムパック)を使用する際は、原則、新しいミキシングノズルを装着してください。フィルムパックが自動開封されないおそれがあります。
  • セット位置を確認してください。誤った位置にセットすると、液漏れ、フィルム噛み込みなどの不具合が発生することがあります。
  • 開封はミキシングノズルを人に向けないよう、下向きに行ってください。
  • フィルムパックの先端(口金側)を先端の尖ったもの等で突き刺さないでください。開封が不完全となり吐出ができなくなるおそれがあります。

施工方法

コンクリートなどの母材に穿孔し、清掃します。トリガーを引いてその孔底より樹脂を必要量注入し、可使時間内にボルトや異形棒鋼を静かに回しながら押し込みます。なお施工開始時の初めのトリガー3~4回は樹脂を捨てて下さい。 樹脂の吐出後は1回ごとに必ずリリースレバーを押して下さい。

EX-350施工方法

可使時間と硬化時間

  • 可使時間とは、樹脂注入開始から樹脂に流動性がなくなるまでの時間です。この時間内にボルトを挿入して下さい。
  • 硬化時間とは、荷重をかけられるまでの時間です。可使時間から硬化時間の間はボルトに触れないで下さい。
  • 5℃より低い環境では極端に強度が低下するので使用しないで下さい。
温度 5℃ 10℃ 20℃ 30℃ 40℃
可使時間 2時間 1時間30分 40分 25分 12分
硬化時間 24時間 16時間 8時間 5時間 3時間

包装仕様

■EX-350樹脂セット内容
 樹脂カートリッジ1本
 ミキシングノズル1本

品番 小箱 大箱
内容 大箱内訳 内容
EX-350
(樹脂セット)
5セット (小箱×4) 20セット
MX-MID
( 別売ミキシングノズル)
10本/袋 (小袋×10) 100本
HD-350
(別売ホルダー)
1個   5個
DM-350
(ディスペンサー・ホルダー
セット)
1台 (小箱×5) 5台
DP-350
(エアー式ディスペンサー)
HD-350 (別売ホルダー)が
必要となります。
    1台

※ホルダー(HD-350)を用いればDM-EX4.DP-EX4もご使用頂けます。

積算価格

品番 名称 単価(円)
EX-350 EX-350 樹脂セット 7,350 円/セット
MX-MID EX-350 専用 別売ミキシングノズル 440 円/ 本
HD-350 350シリーズ 専用 別売ホルダー 2,200 円/ 個
DM-350 350シリーズ 専用ディスペンサー・ホルダーセット 36,700 円/ 台
DP-350 350シリーズ エアー式ディスペンサー
HD-350 (別売ホルダー)が 必要となります。
121,000円 / 台

※ホルダー(HD-350)を用いればDM-EX4.DP-EX4もご使用頂けます。

取扱上の注意事項

ご使用前に必ず、総合技術資料・施工要領書・SDSをお読みください。なお、入手方法につきましては下記へお問い合わせください。
総合技術資料、施工要領書及び以下の注意事項に従わなかった場合に発生した事故については、当社は一切責任を負いません。

■安全衛生■

本品の内容物は、口に入れたり、皮膚に付着したり、蒸気を吸入しますと、健康障害を起こすおそれがありますので、次の注意事項を守ってください。

【作業前】

  • 使用する際は、保護手袋(ゴム手袋等の不浸透性手袋)、保護メガネ、マスク、長袖衣を着用してください。また、必要に応じて、有機ガス用防毒マスク、送気マスクを着用してください。
  • 作業は通気の良いところで行ってください。
  • 火気のある場所で使用しないでください。

【作業中】

  • 皮膚、作業衣に樹脂が付着しないように注意してください。もし、付着した場合は洗剤等で洗浄してください。放置するとかぶれの原因となります。
  • 取扱い時は飲食、喫煙はしないでください。
  • 樹脂をこぼした場合はすぐふき取ってください。

【作業後】

  • 取扱い後は必ず、石鹸で手や腕をよく洗ってください。
  • 取扱い後は必ずうがいをしてください。
  • 作業衣、保護具等は洗剤で洗濯し、常に清潔にしておいてください。

■応急処置■

【吸引した場合】

  • 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させてください。
  • 気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けてください。
  • 必要な場合は人工呼吸を行ってください。

【皮膚に付着した場合】

  • 直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐ又は取り去ってください。
  • 多量の流水と石鹸で洗ってください。
  • 皮膚刺激又は発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受けてください。
  • 汚染された衣類は再使用する前に洗濯してから着用してください。

【眼に入った場合】

  • 水で数分間注意深く洗ってください。
  • コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外してください。その後も洗浄を続けてください。
  • 眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けてください。

【飲み込んだ場合】

  • 直ちに水で口を良くすすぎ、可能なら胃の内容物を吐かせてください。無理に吐かせないでください。
  • 早急に医師の診断を受けてください。
  • 意識のない場合には口から何も与えないでください。また、吐かせようとしないでください。
  • アルコール摂取は有害性を強めるので、摂取しないでください。

■使用上の注意事項■

本製品は従来のカートリッジ(ハードケース)と一部、使用方法が異なりますので、取扱う際は以下の注意事項を守ってください。思わぬ事故につながる恐れがあります。

<カートリッジの取扱いについて>

  • ホルダーにカートリッジ(フィルムパック)を入れた状態で、ホルダー部分のみを持って吐出口側を下向きにすると、フィルムパックが抜け落ち事故につながるおそれがあります。取扱いの際は、ホルダー部分と口金部分を合わせてしっかり持ってください。
  • フィルムパックと口金を分解しないでください。分解して使用すると、液漏れの発生だけでなく、主剤、硬化剤の混合比が変わってしまい強度が出なくなるおそれがあります。
  • 40℃以上の加熱は行わないでください。

<ミキシングノズルについて>

  • 専用のミキシングノズルを使用してください。また、スパイラルを外したり、折ったりしないでください。
  • 新しいカートリッジ(フィルムパック)を使用する際は、原則新しいミキシングノズルを装着してください。フィルムパックが自動開封されない恐れがあります。また、一度使用し、樹脂が硬化していないミキシングノズルを使用する際は、施工要領書(P14)を参考にしてください。

<自動開封について>

  • カートリッジ(フィルムパック)はディスペンサーのトリガーを握ることで自動開封します。先端を尖ったもの等で突き刺さないでください。開封が不完全となり吐出ができなくなる恐れがあります。
  • ハンドディスペンサーを使用する場合、カートリッジ(フィルムパック)が開封されるまでトリガーを引きます。開封時には「パチッ」と音がしますので、必ず開封されたことを確認してください。

<使用途中のカートリッジ(フィルムパック)について>

  • 使用途中のカートリッジ(フィルムパック)をホルダーから抜き出さないでください。一度抜き出したフィルムパックはホルダーに入らなくなり使用できなくなります。
  • 使用途中のフィルムパックを保管されるときは、ミキシングノズルを装着し、フィルムパックをホルダーに入れたまま保管してください。この場合、冷暗所で保管し、4週間以内に使用してください。
  • 再使用する場合は、吐出口が硬化していないことを確認してから新しいミキシングノズルと交換してください。万一樹脂が硬化している場合は硬化した樹脂を取り除いてからミキシングノズルを装着してください。

<ホルダーの取扱いについて>

  • 専用のホルダーを使用してください。
  • ホルダーを分解しないでください。
  • ホルダーのピストンを外して使用すると、カートリッジ(フィルムパック)より樹脂漏れします。
  • ホルダーは繰り返し使用できますが、衝撃を与えたり、熱を加えないでください。使用前に変形、破損していないことを確認の上ご使用ください。
  • ホルダー内面に樹脂が付着し、硬化するとフィルムの噛み込みの原因となりますので、樹脂が付着しないように丁寧に使用してください。万一樹脂が付着した場合は、樹脂が硬化する前にふき取ってください。
  • ホルダーが濡れた場合は、乾いた布等で水分を拭き取り、乾燥した場所で保管してください。

その他、以下の注意事項を守ってください。

  • 本製品は、接着系アンカー(カートリッジ式)です。その用途以外に使用される場合は販売店・メーカーにご相談ください。
  • 本製品は冷暗所に保管し、記載された使用期限を経過したものは使用しないでください。所定の強度が出ないおそれがあります。
  • 専用のディスペンサーを使用してください。また、ディスペンサーを他に転用しないでください。
  • カートリッジ(フィルムパック)、ホルダー、ディスペンサー、ミキシングノズルを分解しないでください。
  • 樹脂の反応熱により、ミキシングノズル及び樹脂が熱くなるおそれがありますので注意してください。
  • 施工する際の初めのトリガー3~4回分は捨ててください。強度が出ません。
  • カートリッジ(フィルムパック)及びホルダーを火気や高温物に近づけたり、火に投げ込まないでください。

輸送・保管上の注意事項

■保管、輸送時の注意事項■

  • 直射日光、多湿を避け、冷暗所に保管してください。
  • 通気の良い場所に保管してください。
  • 付近に火気、熱源となるものがある場所に保管しないでください。また、近づけないでください。また、製品に火気、熱源を近づけないでください。

廃棄上の注意事項

■廃棄上の注意事項■

  • 内容物や使用済みのカートリッジ(フィルムパック)を廃棄する場合は、都道府県知事の許可を受けた処理業者に業務委託してください。

都合により予告なく仕様を変更する場合があります。あらかじめご了承ください。