引張試験をする際の養生期間を教えてください。目安の硬化時間を過ぎれば実施してもいいでしょうか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®(AP、HP、MU、EAシリーズ、EXシリーズ)を施工後、引張試験までの養生時間は24時間おいていただくと確実です。お急ぎの場合、目安の硬化時間以上置いていただき、長期許容荷重以内の強度を掛けることは問題ございません。

コンクリートの養生が短い場合、施工できますか。

設備等の設置は、原則としてコンクリート材齢が4週以上になってから行ってください。4週以内ではコンクリート強度が低いために、アンカー強度もその時点のコンクリート強度に応じて低くなります。

打設後3日以上であれば(硬化していれば)、接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®の施工は可能ですが、コンクリート圧縮強度の向上と共にアンカー強度も向上し、コンクリート材齢4週間でおおよそ最大強度に達しますので現場に応じてご判断ください。

0.5L(L=埋込長)以下のへりあきでの施工は可能ですか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®を用いて、0.5L(L=埋込長)以下のへりあきでの施工は可能ですが、へりあきが小さくなると強度が低下しますので、設計指針を参照し、事前に強度計算を行い、強度計算で得られた許容荷重値が設計荷重を上回っているか確認を行ってください。

また、設計強度を上回っていても、へりあきが小さいと穿孔時にコンクリートにストレスが発生したり、穿孔が斜めになった場合など母材が欠ける恐れがあります。端部よりのへりあきを最低でも50mmを確保し、打撃力が強い穿孔機械の使用は避けてください。

ALCに施工できますか。

ALCには接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®カートリッジタイプのEAシリーズ(またはEXシリーズ)が施工可能です。
ALCは母材強度が低いため、母材強度相当のアンカー強度となります。許容荷重の計算については当社までお問合せ下さい。

アスファルトに施工できますか。

接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®のEAシリーズとEXシリーズは主成分が異なるため、アスファルト成分がある場合の硬化性に違いがあります。

EAシリーズはその主成分がエポキシアクリレート樹脂であり、アスファルトの成分が硬化を阻害する場合がありますので使用できません。
(ただし、アスファルトを貫通しコンクリート内に埋め込む場合は、アスファルトの切屑を取除く事が出来る状況で施工可能です。)

一方、EXシリーズは主成分がエポキシ樹脂であり、アスファルト成分が硬化を阻害する事はありませんので、アスファルトにも施工が可能です。

※EXシリーズを施工する際でも、アスファルトは母材強度が低い為強度は低くなります。アスファルト層を貫通してコンクリート部分で強度を持たせるか、事前に引張試験などを実施して強度を確認の上ご採用ください。