引張試験をする際の養生期間を教えてください。目安の硬化時間を過ぎれば実施してもいいでしょうか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®(AP、HP、MU、EAシリーズ、EXシリーズ)を施工後、引張試験までの養生時間は24時間おいていただくと確実です。お急ぎの場合、目安の硬化時間以上置いていただき、長期許容荷重以内の強度を掛けることは問題ございません。

L字筋(L字型の鉄筋)の施工はどの品番で可能ですか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®を用いてのL字筋の施工は、次の2種類で施工可能です。

(1)カートリッジタイプ(EAシリーズ、EXシリーズ)をご使用ください。
(2)MUアンカー(打込みタイプ)をご使用ください。

接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®の施工要領書や総合技術資料では「埋込長5d以上で施工してください」とありますが、5d未満でも施工できますか。

ARケミカルセッター®を使用する際に、埋込長が浅いと、樹脂と硬化剤の混合が不十分となるため未硬化となったり、コンクリート表面の剥離破壊によって、所定の強度を発揮しない恐れがありますので、カプセルタイプの施工は行わないで下さい。(d=ボルト径)

※どうしても施工が必要な場合は注入方式(カートリッジタイプ、EAシリーズ・EXシリーズ)をご使用ください。 その場合でも埋込長は4d以上を確保して下さい。

穿孔長が浅いためカプセルが孔から飛び出している場合はどのように施工すればよいのですか。

接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®カプセルタイプを基準孔底より浅く埋め込む場合は5d以上として下さい。浅いと樹脂と硬化剤の混合が不十分となるため未硬化となったり、コンクリート表面の剥離破壊によって所定の強度を発揮できない恐れがあります。

(1)ガラス管タイプの場合
穿孔長よりカプセルが飛び出している場合は、まず、ハンマーなどで上から叩き孔内に押し込んでください。その場合、カプセルの内容物は孔内に挿入してください。
※内容物を孔内に挿入する場合は、ガラスなどで手を切らないように注意してください。

(2)フィルムタイプの場合
ボルトの先端等を使い、カプセルの内容物が全て孔内に収まるように押し込んでください。
(詳細はHPアンカーの施工要領書をご覧下さい)
※樹脂と硬化剤の混合比が変わって、所定の強度が出ない恐れがありますので、カプセルは絶対に切らないで下さい。

穿孔にダイヤモンドコアドリルは使用できますか。

ダイヤモンドコアドリルを穿孔に使用することは問題ありません。ただし、以下の注意事項を遵守してください。

(1)接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®カプセルタイプは品種、品番ごとの当社施工条件の穿孔径のビット径をご使用ください。
(2)金属ブラシで孔壁の目荒らしを行ってください。
(3)孔内の切粉は流水等でを十分に洗い流し、必要に応じて孔内の水分を拭き取ってください。

コンクリートの養生が短い場合、施工できますか。

設備等の設置は、原則としてコンクリート材齢が4週以上になってから行ってください。4週以内ではコンクリート強度が低いために、アンカー強度もその時点のコンクリート強度に応じて低くなります。

打設後3日以上であれば(硬化していれば)、接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®の施工は可能ですが、コンクリート圧縮強度の向上と共にアンカー強度も向上し、コンクリート材齢4週間でおおよそ最大強度に達しますので現場に応じてご判断ください。

カートリッジタイプ(EAシリーズ・EXシリーズ)で施工する際の穿孔径はどうすればよいですか。

接着系あと施工アンカー ARケミカルセッターのカートリッジタイプであるEAシリーズ(EA-350,EA-500,EA-500W,EA-500S)やEXシリーズ(EX-350,EX-400L)は穿孔径による強度の影響がほとんどないため、アンカーボルトや現場の状況に応じて自由に穿孔径を調整できます。

施工の目安にとしてはボルト径の1.15~1.25倍が適当といえます。(穿孔径の最小限はボルト径+2mm以上とします。(M8は1mm)。ただしボルトが挿入できること)
カタログや施工要領書に施工例を記載しておりますので参考にして下さい。

尚、カプセルタイプは、品種やボルトに応じた規定の穿孔径がありますので、定められた標準穿孔径を守って下さい。