接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®の埋込長について、
・回転・打撃タイプは基本的に、2L(L=基準埋込長)までとしてください。埋込長が2L以上に長くなりますとボルトが孔底まで埋込めない(途中停止してしまう)恐れがあります。
・打込みタイプのMUアンカーでは標準施工条件の埋込みとしてください。
接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®の埋込長について、
・回転・打撃タイプは基本的に、2L(L=基準埋込長)までとしてください。埋込長が2L以上に長くなりますとボルトが孔底まで埋込めない(途中停止してしまう)恐れがあります。
・打込みタイプのMUアンカーでは標準施工条件の埋込みとしてください。
アンカーボルトにかかる荷重等条件をお知らせいただければ、提案は可能です。
ただし、構造計算等は承っておりませんのでご了承ください。
ARケミカルセッター®を使用する際に、埋込長が浅いと、樹脂と硬化剤の混合が不十分となるため未硬化となったり、コンクリート表面の剥離破壊によって、所定の強度を発揮しない恐れがありますので、カプセルタイプの施工は行わないで下さい。(d=ボルト径)
※どうしても施工が必要な場合は注入方式(カートリッジタイプ、EAシリーズ・EXシリーズ)をご使用ください。 その場合でも埋込長は4d以上を確保して下さい。
穿孔中及び埋め込み中に、孔底を施工機械で打ち抜かないことが重要です。
穿孔機械により差はありますが、孔底から40~50mm程度を目安として下さい。
接着系あと施工アンカー ARケミカルセッターのカートリッジタイプであるEAシリーズ(EA-350,EA-500,EA-500W,EA-500S)やEXシリーズ(EX-350,EX-400L)は穿孔径による強度の影響がほとんどないため、アンカーボルトや現場の状況に応じて自由に穿孔径を調整できます。
施工の目安にとしてはボルト径の1.15~1.25倍が適当といえます。(穿孔径の最小限はボルト径+2mm以上とします。(M8は1mm)。ただしボルトが挿入できること)
カタログや施工要領書に施工例を記載しておりますので参考にして下さい。
尚、カプセルタイプは、品種やボルトに応じた規定の穿孔径がありますので、定められた標準穿孔径を守って下さい。
接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®を用いて、0.5L(L=埋込長)以下のへりあきでの施工は可能ですが、へりあきが小さくなると強度が低下しますので、設計指針を参照し、事前に強度計算を行い、強度計算で得られた許容荷重値が設計荷重を上回っているか確認を行ってください。
また、設計強度を上回っていても、へりあきが小さいと穿孔時にコンクリートにストレスが発生したり、穿孔が斜めになった場合など母材が欠ける恐れがあります。端部よりのへりあきを最低でも50mmを確保し、打撃力が強い穿孔機械の使用は避けてください。
「先付けアンカー」とはコンクリート構造物を設計する段階で、機器等の取付け位置、取付け方法が決まっている場合、コンクリートを打設する前にアンカーボルトを先に設置し、コンクリート中に埋め込む工法です。
「あと施工アンカー」とは、コンクリートが硬化した後で、コンクリートに穿孔を行い、アンカーボルトを挿入し、アンカーボルトと孔壁の隙間に樹脂やモルタルを充填し固着させる工法です。
ARケミカルセッター®は「あと施工アンカー工法」に使用されます。
あと施工アンカーは 先付けアンカーに比べ、既設コンクリート構造物に施工できる、アンカーの位置精度が高いなどの特長があります。また、設備を設置する場合などには工程が短縮でき、トータルのコストダウンに大きく寄与できます。
アンカーボルトの種類 | 先付け | 金属拡張 | 接着系 | |
施工難度 | コンクリート打設前 | ○ | 施工不可 | 施工不可 |
コンクリート打設後 | 施工不可 | ○ | ○ | |
位置精度 | △ | ○ | ○ | |
固着方法 | 全面固定 | 部分固定 | 全面接着 | |
コンクリートストレス | ○ | × | ○ | |
固着強度 | ○ | △ | ○ | |
耐振動性 | ○ | × | ○ | |
耐熱・耐火性 | ○ | ○ | △ | |
強度の発現 | コンクリート硬化後 | 施工後すぐ | 養生が必要 |