穿孔にダイヤモンドコアドリルは使用できますか。

ダイヤモンドコアドリルを穿孔に使用することは問題ありません。ただし、以下の注意事項を遵守してください。

(1)接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®カプセルタイプは品種、品番ごとの当社施工条件の穿孔径のビット径をご使用ください。
(2)金属ブラシで孔壁の目荒らしを行ってください。
(3)孔内の切粉は流水等でを十分に洗い流し、必要に応じて孔内の水分を拭き取ってください。

コンクリートの養生が短い場合、施工できますか。

設備等の設置は、原則としてコンクリート材齢が4週以上になってから行ってください。4週以内ではコンクリート強度が低いために、アンカー強度もその時点のコンクリート強度に応じて低くなります。

打設後3日以上であれば(硬化していれば)、接着系あと施工アンカー ARケミカルセッター®の施工は可能ですが、コンクリート圧縮強度の向上と共にアンカー強度も向上し、コンクリート材齢4週間でおおよそ最大強度に達しますので現場に応じてご判断ください。

カートリッジタイプ(EAシリーズ・EXシリーズ)で施工する際の穿孔径はどうすればよいですか。

接着系あと施工アンカー ARケミカルセッターのカートリッジタイプであるEAシリーズ(EA-350,EA-500,EA-500W,EA-500S)やEXシリーズ(EX-350,EX-400L)は穿孔径による強度の影響がほとんどないため、アンカーボルトや現場の状況に応じて自由に穿孔径を調整できます。

施工の目安にとしてはボルト径の1.15~1.25倍が適当といえます。(穿孔径の最小限はボルト径+2mm以上とします。(M8は1mm)。ただしボルトが挿入できること)
カタログや施工要領書に施工例を記載しておりますので参考にして下さい。

尚、カプセルタイプは、品種やボルトに応じた規定の穿孔径がありますので、定められた標準穿孔径を守って下さい。

施工後にアンカーボルトを溶接しても樹脂への熱影響はないのですか。

一般的なガス溶接、電気溶接であれば、溶接熱はコンクリート中に急速に拡散するため、アンカー性能には問題はありません。(固着強度の低下はありません。)

また、当社の実験では、アンカー性能に影響を及ぼさない溶接範囲は、溶接位置/アンカー面から250mm以上、溶接時間/30秒以内(電気溶接の場合90秒以内)であることを確認しています。

カプセルタイプは、埋込長をどの程度まで長くすることができるのですか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®の埋込長について、
・回転・打撃タイプは基本的に、2L(L=基準埋込長)までとしてください。
埋込長が2L以上に長くなりますとボルトが孔底まで埋込めない(途中停止してしまう)恐れがあります。それ以上の埋込みを検討される場合は、当社までお問合せください。

・打込みタイプのMUアンカーでは標準施工条件の埋込みとしてください。

0.5L(L=埋込長)以下のへりあきでの施工は可能ですか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®を用いて、0.5L(L=埋込長)以下のへりあきでの施工は可能ですが、へりあきが小さくなると強度が低下しますので、設計指針を参照し、事前に強度計算を行い、強度計算で得られた許容荷重値が設計荷重を上回っているか確認を行ってください。

また、設計強度を上回っていても、へりあきが小さいと穿孔時にコンクリートにストレスが発生したり、穿孔が斜めになった場合など母材が欠ける恐れがあります。端部よりのへりあきを最低でも50mmを確保し、打撃力が強い穿孔機械の使用は避けてください。

貫通孔に施工できますか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®のカプセル式は施工できません。
注入方式(カートリッジタイプ)は樹脂が孔内に密充填されるように工夫が必要です。