ALCに施工できますか。

ALCには接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®カートリッジタイプのEAシリーズ(またはEXシリーズ)が施工可能です。
ALCは母材強度が低いため、母材強度相当のアンカー強度となります。許容荷重の計算については当社までお問合せ下さい。

打込みタイプのMUアンカーの施工で、寸切りのボルト以外の「先端形状が45°カット」のボルトを使用できますか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッターのMUアンカーの施工において「先端形状が45°カット」のボルトでの施工は、樹脂と硬化剤の混合が不十分となり、硬化不良を起こしますので絶対に使用しないで下さい。

※尚、V字カットのボルトでの施工には問題ありません。

接着系アンカーは上向きに施工できますか。

接着系あと施工アンカーARケミカルセッター®を用いて上向き施工をすることができます。 但し、余剰樹脂の液ダレが生じる可能性がありますので、安全上注意が必要です。施工の際には必ず保護具を着用ください。
また、施工後アンカーボルトの脱落の恐れがある時は、クサビ等の脱落防止処置を行ってください。

AP、MUの各タイプはストッパーを装着の上施工して下さい。
EAシリーズ、EXシリーズは、樹脂にチクソトロピー性を付与していますので、液ダレがほとんどなく上向きでも施工できます。空気を巻き込まないように、孔底側より樹脂を充填してください。

 

水孔(水中)でも施工できますか。

HP、APは水孔〔水中〕でも施工できますが、付着強度は乾孔の8割程度に低下しますので、設計者と協議の上ご使用ください。
(ただし、MU、EAシリーズ、EXシリーズは水孔〔水中〕での施工はできません。)
※水孔〔水中〕施工の場合は、必ず各製品の施工要領書に記載している施工方法・注意事項を参照の上、施工してください。
※水孔〔水中〕施工の場合、許容荷重の設計が異なりますので、総合技術資料を参照の上、許容荷重の設計を行ってください。

※尚、どの製品でも湿孔(手で触って湿り気を感じる程度)では強度の低減はほとんどありませんので可能な場合は孔内に溜まった水をブロアー等で除去して、ウェスなどでふき取ってください。

※湧水のある場合は孔内の樹脂が流出する恐れがありますので施工できません。

湿孔(孔内が湿った状態)でも施工できますか。

どの製品でも湿孔(手で触って湿り気を感じる程度)では強度の低減はほとんどありませんので施工可能です。
但し、AP、HPを除き、孔底に少しでも水が溜まっていると強度低下の恐れがありますので、ウェス等で拭きとるなどして水を完全に取除いて下さい。

穿孔時に鉄筋に干渉した場合の処置を教えてください。

処置方法として以下の3つの方法があります。現場監督・責任者の指示に従い処置を行って下さい。

(1)穿孔位置の移動
旧孔に影響のないよう別の位置に再穿孔してください。

(2)傾斜穿孔
鉄筋との干渉を避けられるだけドリルを傾けて、孔入口はそのまま施工してください。この場合傾斜角度は15°以内としてください。また、この場合は樹脂容量不足になる恐れがありますので、不足分の樹脂を補うなどしてください。硬化養生後、パイプなどを用いてアンカーボルトを曲げて、台直ししてください
※HPアンカー、APの傾斜穿孔は各製品の施工要領書を参照の上施工してください。

(3)鉄筋の切断
鉄筋をダイヤモンドコアドリル等により切断し、穿孔してください。
※鉄筋を切断する場合、コンクリート構造物の強度に影響のある鉄筋は切断しないで下さい。また、鉄筋を切断する場合は設計責任者や現場監督と十分協議を行った上で切断の可否を決定してください。

鉄筋干渉した場合にフィルムタイプのHPアンカーは充分に攪拌されるのですか。

基本的にフィルムタイプもガラス管タイプも同じように破壊されます。 従って、鉄筋干渉した場合でも十分に攪拌混合されます。
HPアンカーは、穿孔径が大きくなりすぎると攪拌不良の恐れがあるため、注意が必要です。
HPアンカー施工要領書に鉄筋干渉時の施工方法を記載しておりますので、施工要領書を参照の上施工してください。